太陽光発電システムは頑丈でなかなか壊れないようなイメージを持たれている方もいると思いますが、やはり冷蔵庫や掃除機などの電気機器と同じように使用年数に応じて劣化したり、故障する可能性は高くなります。そのため改正FIT法では、定期的な太陽光発電設備のメンテナンスが義務付けられています。
今回は発電設備の経年劣化についてお話しします。
太陽光発電設備は一般的に導入してから1年で発電効率が0.5~1%前後、20年では10%程度低下します。配線の腐食や剥離、断線、ガラス面の汚れなどでどんな高性能のパネルでも経年劣化は見られます。
シリコン系や化合物系など、パネルの素材によって発電量の変化にも差は出てきます。産業技術総合研究所の調査によれば、パネルのタイプごとの出力の低下率は以下のようになっています。
太陽光発電設備には17年という、国税庁で定められた法定耐用年数が適用されています。市場に出ている太陽光パネルのほとんどが20年〜30年、パワーコンディショナーの寿命は10~15年と、法定耐用年数はクリアしています。
太陽光発電設備の経年劣化は避けられないものですが、適切なメンテナンスを継続して行う事でその劣化率や故障率を抑え、パネルの寿命を延ばすことはできます。20年以上、同じ太陽光パネルを使い続けている発電所も存在しています。
メンテナンスをオーナー様が行っているところもありますが、パネルの破損に気づかなかったり、災害に対応しきれなかったりと、メンテナンスの状況次第ではかえって発電設備の寿命を縮めてしまうことになりかねません。
必ずメンテナンスはプロに任せるようにすることをお勧めします。