前回の記事では太陽光発電所のメンテナンスの重要性についてお話ししました。今回はもうO&M少し掘り下げて、発電量の低下で多い原因についてお話しします。太陽光発電投資はシミュレーション通りの発電量をキープできるかどうかが重要になってきます。ぜひ頭に入れておくとよいでしょう。
メンテナンスの依頼で最も多いのが上記のような、発電量が低下したが原因がわからないというケースです。現地を見たらすぐにわかる場合もありますが、場合によっては判明に日数を要する場合もあります。
樹木や電柱の影がパネルにかかってしまうのは最も多いケースです。夏場には太陽の位置が高く影がかかっていなかったのが、秋冬にはかかってくるということもあります。また、雑草も伸ばし放題にしているとパネルにかかるほど伸びてしまい、影ができることもあります。
パネルの劣化による発電力の影響は見た目では判断できないので、専用の点検機材で検出することになります。パネルの大量生産の際、不具合の見られるパネルも混在しているケースが見られるため、同じ発電所にあるパネルは生産ラインが同じ可能性も高く、連続して不具合パネルが見るかる傾向にあります。パネルの不具合に関しては、一定の出力を下回る場合、メーカー保証を受けられる場合が多いですが、それにはやはり専門業者かパネルメーカーの点検・確認が必須となります。
除草時の草刈機によるケーブルに傷がついての発電量の低下もケースとして多いです。ケーブルが切断されるほどの損傷はすぐ見つかりますが、被覆が少し剥がれる程度だと晴天時には問題なく、雨天時にしか発電量の不安定を検出できず、損傷場所を見つけにくいケースが多いです。
高圧の直流電流を扱うのは鉄道と太陽光発電くらいで、それ以外の電気業界はほとんどが交流電流になります。そのため、やはり専門的なノウハウが必要となってきます。
次回はメンテナンスの手法と、O&Mに記事に関する総括をお話しします。