2017年2月16日から2017年3月17日にかけて、資源エネルギー庁がパブリックコメントの募集を開始しました。内容としては、出力制御の公平性の確保に係るガイドライン案ということですので、前回に引き続き特に太陽光に注目しながら目次順に読み解いていきたいと思います。
■4.一般送配電事業者が行う「系統情報の公表の考え方」に基づく出力制御に関する情報の公表について
(前略)系統情報を利用する者が一元的に確認できるようにするため、電力広域的運営推進機関(中略)においても出力制御が行われた月の翌月に、以下の情報について広報を行うこととする。
<出力制御が行われた場合に広域機関が公表する内容>
・出力抑制が行われた供給区域
・出力抑制が行われた日、時間帯
・その時間帯毎に、抑制の指令が行われた出力の合計
・その理由
■5.広域機関が行う検証について
(前略)一般送配電事業者が自然変動電源の出力制御を行った場合には、広域機関は、(中略)出力制御が適切であったか否かを確認及び検証しその結果を公表している。
<出力制御を行った場合に広域機関が公表する結果の項目>
・自然変動電源の出力抑制に関する指令を行った時点で予想した供給区域の需給状況
・一般送配電事業者が講じた下げ代の確保の具体的内容
・自然変動電源の出力抑制を行う必要性
(前略)一般送配電事業者により、予め定められた手続きに沿って年間を通じて、自然変動電源に対し公平に出力制御が行われたかどうかについて、翌年度に確認及び検証の対象とすることとする。(後略)
出力制御が行われた場合は、一般送配電事業者が公表した情報を電力広域的運営推進機関(広域機関)が確認及び検証し、結果を公表するとあります。
これは出力制御が適切だったかどうかを広域機関がより詳しく検証して公表することで、情報の一元化を狙っているのですね。
■6.今後の検討について(経済的出力制御を行う場合の協力義務の検討)
規模も運営主体も異なる多数の再生可能エネルギー発電設備に対して、同じ時間数を出力制御することには課題があり、(中略)出力制御を経済的に調整する方法については、逸失電力量の算定方法、買取価格の異なる電源間の調整方法について、引き続き実務的な検討が必要であり、総合資源エネルギー調査会の審議などにおいて議論していく。
ひとまずここに明確なルールを設けはしたものの、実際の処理についてはまだまだ手探りな部分が多く、これから検討し議論していくということです。
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