前回の記事では太陽光パネルの種類が大きく分けて3種類に分かれていることを書きました。
今回はその3種類についてもう少し詳しくみていきます。
■シリコン系
1.単結晶シリコン
セル(太陽電池素子)全体が純度の高いシリコンで出来ており、そのシリコンが1つの結晶になっているものが単結晶です。
太陽光を電気に変換する効率が高い半面、純度の高いシリコンをふんだんに使うためコストは高くなります。
2.多結晶シリコン
セルの中に小さなシリコンの結晶を集めて構成されるのが多結晶シリコンです。
単結晶と比べて発電効率は落ちますが、製造にかかるコストが低いのが特徴です。
現在において、性能と価格の両面から1番流通量が多く、主流のタイプとなっています。
3.アモルファスシリコン
シリコンを使用するとコストが嵩むため、ケイ素を主体としてシリコンの層を出来る限り薄く仕上げた薄型シリコンです。
単結晶・多結晶シリコンに比べて発電効率はかなり落ちますが、高温時の発電量低下は少なく、シリコンの使用量が少ないため生産のコストは低いのが特徴です。
また高い発電効率の単結晶シリコンと、高温時でも発電量の低下が少ないアモルファスシリコンを組み合わせたハイブリッド型のHITシリコンという太陽電池も存在します。
■化合物系
銅やインジウム、ガリウム、セレンなどのシリコン以外の無機化合物を用いた太陽電池です。
シリコン系よりも天候に左右されにくく、高温時や影がかかる天候でも発電量の低下が少ないことが特徴です。
その一方でシリコン系よりも発電効率は低く、価格は高価です。
製造に必要な資源も少なく、量産にも向いているのでこれから価格が下がってくることを期待しておきましょう。
■有機系
シリコンなどの無機物を使用せずに、有機物を使用した太陽電池です。
現時点では発電効率の低さや寿命の短さから実用化までは至っていませんが、製造コストが極めて低く製造できるため将来が期待される太陽電池です。
現在主流なのは結晶シリコンで、特に多結晶系が多いです。
それぞれの特徴を鑑みて、自分の発電所にはどれが適しているかを検討するようにしましょう。