太陽光発電所を設置してから20年間運転させるためには適切な保守管理が必要になります。
太陽光発電所の保守管理についてはこれまでも書いてきたので、発電所を維持する際にかかる費用について書いていきたいと思います。
■メンテナンスフリー?
太陽光はちょっと前までメンテナンスフリーという言葉が謳われていましたが、厳密には完全にフリーではないということでめっきり聞かなくなりました。
太陽光パネル自体は駆動部を持たないので非常に耐久性が高いです。
しかし発電所はパネルだけで構成されているわけではありませんし、屋外に野ざらし雨ざらしで10~20年も運転するのですから、不具合が生じた場合には適切に処理しなければなりません。
■維持費
突発的な故障などの出費とは別に毎月固定で必要になる維持費があります。
▼パワコンの電気代
パワコン(パワーコンディショナー)とは、パネルで発電した直流の電気を、電力会社の系統に接続するために交流に変換する機器です。
パワコンの動力源は電気です。
発電するためにパワコンを動かすには電気を使わないといけません。
夜間もいわゆる”コンセント挿しっぱなし”状態なので待機電力も必要になります。
パワコンに使う電気代は機種によって消費電力が違うのでまちまちですが、平均数百円程度です。
維持費がかかる、といっても大きな負担にはなり得ないといえます。
▼定期点検
発電所に異常がないか、または異常の早期発見には定期的な点検が有効です。
販売店にもよりますが点検は無料、異常に対応するための実費は必要の場合があります。
■突発的な出費
故障などで突発的に必要な費用は高額なことが多いです。
下記にいくつかご紹介します。
・パワコンの交換費用
・パネルの交換費用
・電気系統などの補修費用
▼パワコン・パネルの交換費用
パワコン・パネルともに保証期間を過ぎていたり、適用の対象外の故障であれば買い換えないといけません。
特にパワコンは一台が数十万円もするので、壊れた台数分必要になっています。
パワコンの平均寿命は約10年前後と言われています。
▼電気系統
パネルとパネルと繋ぐ配線や、パワコンから集電箱への配線など、不具合が起きてしまっては交換費用と売電損失のダブルパンチになってしまいます。
どの故障にも言えることですが早期発見することで突発的な出費や維持費を少しでも抑えることができます。