遠くにある太陽光発電所の状況を調べるのに便利な遠隔監視装置。
前回の記事では遠隔監視装置の基本的な3つの機能について書きました。
とても便利な遠隔監視装置ですが、もちろんできないことだってあります。
今回の記事では遠隔監視装置ができないこと、弱点などについて書いていきます。
前回の記事はこちら
■遠隔監視装置でできないこと
発電所に異常が発生した際に知らせてくれたり、保存してある発電量のデータを用いて保険の適用に役立てられたりしますが、できないこともあります。
できないことの主な2点として
1.故障箇所や原因の特定
2.発電所の修理・復旧
の2点があります。
▼故障箇所・原因の特定
電流値を測定するタイプでは、ブレーカーから売電メーターの間にCTセンサーを装着して計測するので、発電量の低下が天候によるものなのか、故障して機器が停止したものなのかの判断ができません。
異常の発生を知らせるアラート通知が来たとしても、すぐに現地を確認しに行くか、数日様子を見てみるほかありません。
パワコン等から情報を得るタイプでは、故障しているかしていないかはある程度までは判断できます。
ただブレーカーが落ちて運転が停止している場合は、故障と区別が付けられません。
また故障箇所や原因を特定することもできません。
監視装置は、正常に運転しているかどうかを知るために使用するのが良いでしょう。
▼発電所の修理・復旧
アラート通知や、発電量を監視しておくことで異常や停止を教えてくれますが、発電所を復旧させるには現地へ行くほかありません。
メンテナンスを委託している場合は、委託している会社に駆けつけ復旧のサービスがあるかどうか確認しておくことも大事です。
またアラートはメールで通知されるので、受信の設定をしておかないとメールに気が付かない可能性もあります。
遠隔監視装置は故障箇所や原因の特定目的では使用できず、発電所が正常に運転しているかどうかを確認するために使用しましょう。
故障していた場合、修理や復旧は人の手で行うことになりますので、機器の取り扱いには十分に注意しましょう。