太陽光発電所を購入したらあとは何もしなくても20年間売電収入が入ってくるわけではありません。
今回の記事では発電所を購入後にどういった保守管理をするかを考えてみました。
■メンテナンス義務化
改正FIT法により2017年4月1日からメンテナンスが必須になりました。
これまでは低圧の太陽光発電設備には法定点検義務はありませんでした。
しかし法改正によって今後は適切な保守管理・維持管理を行わなければ運転停止や、最悪の場合認定の取り消しなどの可能性も出てきました。
■なぜメンテナンスが必要か
太陽光はメンテナンスフリーだ、という言葉を聞いたことがありませんか?
屋根に設置した太陽光発電設備ならちょっとした汚れは雨で落ちるし、草木が影を落とすこともありませんし、何か異常があったら自分自身で即時対応できます。
しかし土地付き太陽光発電のような野立ての発電設備では規模が大きくなるとともに点検箇所も増えるし、周囲の草木が伸びればパネルに影を落として発電量が低下する恐れがあります。
設置に広大な土地が必要なため奥地にあることが多く発電所まで行くこと自体が大変だったり、自然災害や機器の盗難などで発電そのものが停止してしまったり、とてもメンテナンスフリーとは言えません。
■維持費はいくらか
維持費の内訳として主に下記の3点が考えられます。
・メンテナンスを行う際に必要な経費(例:機器の部品代など)
・委託費用(発電所の管理を委託する場合)
・保険料(自然災害や売電補償など、加入する保険によって金額は様々)
維持費の使い道が分かったところで、具体的にいくらぐらいかかるのか調べてみました。
調達価格等算定委員会が発表した資料では、10kW以上50kW未満の太陽光発電設備の維持費について、年間平均6000円(1kWあたり)となっています。
6000円×50kW=30万円
つまり50kWの太陽光発電設備なら年間約30万円程度かかるということになります。
今回は太陽光発電システムのメンテナンスがなぜ必要かということや、維持費の内訳と金額について書きました。
しっかりとメンテナンスを行い、20年間売電収入をたくさん得られるように頑張りましょう。