平成29年4月から改正FIT法が施工されます。
これまでの制度よりも身動きが取り辛くなるような内容が多かったのですが、パネルの変更について重大発表がありましたのでお知らせします。
■パネル変更での売電単価は変わらなくなる
2012年に固定価格買取制度が開始して以来、太陽光発電システム導入のための初期費用が低下しているのと同時に、電気の買取価格(売電単価)も低下しています。
現在よりも買取価格の高い年度に認定を取得しておきながら、稼働まで至らない案件がかなりあります。
現行の制度ではこれらの案件に対して、運転を開始する前にパネルの変更を行うことで不当に高い利益を得ようとするものであるとして、変更を行った時点での買取価格が適用されることとなっていました。
しかし認定を取得してから稼働までの期間が空くと、パネル自体を変更せずとも昔より安い値段で仕入れることができ、規制をかけたところであまり効果が見られないことも事実です。
今回の改正FIT法により、パネルの変更を行っても買取価格が維持される代わりに、認定を取得してから稼働を開始するまでに3年間の期限が設けられることとなりました。
■パネル変更で期待できること
パネルを変更しても買取価格が維持されることで、主に以下のようなメリットが期待できます。
利回りが高くなる
現在申請してあるパネルよりもコストが低く発電効率の高いパネルを使用すれば、今よりも利回りが高くなる可能性があります。
さらなるコストの低下
パネルを変更しても買取価格が下がらないなら、今よりも安くて良いパネルにしたくなりますよね?
これはパネルメーカーからすれば新規の顧客獲得のチャンスでもあり、裏を返せば顧客流出のピンチでもあります。
各社顧客確保のために価格競争が始まり、今後も値下がりが期待できます。
待ち時間の短縮
これまでは申請していたパネルがメーカー在庫切れで、買取価格の低下を防ぐために何ヵ月もパネルの入荷待ちする場合がありました。
今回の改正で、より安くて発電効率の高い、すぐに入荷できるパネルに切り替えてスムーズに稼働までたどり着くことが可能になりました。
法改正により不自由な思いをする場合もありますが、今回のような改正はメリットを感じることができ、さらに太陽光発電事業が盛り上がっていくのではないでしょうか。
改正FIT法について詳しく知りたい方は資源エネルギー庁のホームページをご覧ください。