2012年に開始した再生可能エネルギーの固定価格買取制度における、電力の買取価格は年度を重ねるごとに下がってきています。
購入したい太陽光発電所を探していると、現在よりも買取価格の高い物件が販売されているのを見つけたことはありませんか?
それらの物件はなぜ今まで稼働せずにいたのか、売れ残りのあまり魅力のない物件なのではないか、その疑問について調べました。
■買取価格の遷移
土地付き太陽光発電で特に多い、10kW以上50kW未満の物件について買取価格の推移を見てみます。
平成24年度(2012年4月1日~)・・・・・・・・40円
平成25年度(2013年4月1日~)・・・・・・・・36円
平成26年度(2014年4月1日~)・・・・・・・・32円
平成27年度(2015年4月1日~6月30日)・・・29円
平成27年度(2015年7月1日~)・・・・・・・・27円
平成28年度(2016年4月1日~)・・・・・・・・24年
上記は全て税抜き表示です。
40円や36円は3年も4年も前に認定を受けた物件なのですね。
■稼働を始めるまで
太陽光発電所が稼働を始めるまでどういった手順を踏むのか、50kW以下の物件で九州電力と契約する例を見てみます。
九電ホームページはこちら
詳しくは上の画像の通りです。
40円や36円の物件が現在出回っている理由として、特に多いものとして以下が考えられます。
1.技術検討に時間がかかっている場合
発電所の設置場所や出力、または電力会社の都合などによって技術検討の結果が出るまでの時間に差がでます。
特に九州電力は他の電力会社よりも早く接続可能量の算定に入り、申請してから何年も待つことになった物件が多いようです。
2.負担金が高額で支払えない場合
電力会社の系統に接続するために、連系負担金を支払って売電するための環境を整える必要があるのですが、10数万円~数千万円にもなります。
支払いができずに止まっていた物件を他の業者が買い取り、代わりに支払いをしたものが今になって販売されるようになることがあります。
他にも様々な理由で稼働まで至っていない物件がたくさんあります。
売れ残った魅力の無い物件ではなく、掘り出し物が眠っているかもしれません。