太陽光発電の分類には主に低圧と高圧があり、分類によって適用される制度や金額が大きく変わってくることが分かりましたね。
今回は高圧の太陽光発電所において、どのようなメリット・デメリットがあるか調べます。
低圧編はこちら
■高圧のメリット
・売電収入が高い
・高い利回りが期待できる
・(低圧分譲に比べて)管理がしやすい
・資材のまとめ買いで予算が安くなる
・クリーンなイメージを前面に出せる(主に企業向け)
高圧は特に太陽光発電に関する知識と潤沢な資金がある人向けだといえます。
建設費の単価は低圧に比べると安く抑えられますし、売電収入が高いので高い利回りも期待できます。
また規模の大きな太陽光発電所を運営していることで、環境に配慮した優しい企業であることをアピールできます。
■高圧のデメリット
・建設のための初期費用が高くなる
・メンテナンスなどの維持費が高くなる
・キュービクル(高圧受電設備)の設置が必要
・電力会社との接続協議に21万円と長い時間がかかる
・所轄消防署等へ保安規定の届け出が必要
・電気主任技術者の選任もしくは委託の義務が発生
大規模な太陽光発電所を建設する場合、広大な土地と大量の資材、施工会社の人件費など必要な経費は億単位で発生します。
また規模の大きさに比例してメンテナンスなどの維持費が高額になります。
電気主任技術者を選任する場合は難易度の高い国家資格を自分で取得するか、所持している人を選ぶ必要があります。
電気保安協会に委託する場合でも年間でかなりの人件費が必要になります。
デメリットの中でも特に高額なのがキュービクルという高圧受電設備の設置費用です。
導入には最低でも100万円以上かかり、規模が大きくなるにつれて金額も上がっていきます。
なので50kW~100kWの出力の高圧の発電所の建設を検討している場合は、綿密なシミュレーションをするなどして検討しなければ、投資として成り立たない恐れがあるので注意してください。
またそういった場合には過積載と呼ばれる方法が有効であることもあります。
過積載については別の記事で詳しく解説します。