10kW以上の産業用と呼ばれる太陽光発電では固定価格買取制度により、発電した電気を固定価格で20年間買い取ってもらえます。
20年間が経過した後は電気を買い取ってもらえなくなるのか、発電所を存続できるのか、20年後の将来について考えてみます。
■売電は継続できる?
固定価格買取制度は、発電事業者が発電した電気を電力会社が固定価格で20年間買い取ることを国が義務付けた制度です。
つまり20年間が経過した後は買取の義務がなくなり、売電ができなくなる可能性もあります。
資源エネルギー庁のホームページのよくある質問にはこうあります。
「法に基づく価格の規制が終了しますので、買取期間の終了後又は終了が近づいた時点で発電事業者と電気事業者との合意により買取価格を決めていただくことになります。」
固定価格買取制度が開始したのが2012年なので、制度のもとで20年稼働した発電所がないのも事実です。
将来どうなるかは20年経過してみないことには分かりません。
制度終了後の太陽光発電設備のほとんどは初期費用を回収した後なので、売電収入のほとんどを利益とすることができます。
20年後の売電単価がいくらになるかは分かりませんが、電気事業者が自分で発電するよりも低いコストで電力を買い取れるのであればお互いにメリットが生まれ、買取を続けてくれる可能性が高まります。
また2016年4月には電力自由化も始まり、電気の売り先は大手電力会社だけでなく新電力事業者にも売電できるようになり、売電先の選択肢は多岐にわたります。
20年間の制度終了後も電気事業者と合意ができれば売電を続けられそうです。
固定価格買取制度は再生可能エネルギー導入促進を目的としたものなので、CO2排出量の極めて少ない太陽光発電所は20年後も重宝されるのではないでしょうか。